[緊急公開]受験前の感染対策

子ども受難の時代である。相当にマズイことになっている。学校が感染対策をほぼやめてしまったからだ。
「子どもたちの笑顔のためにマスクを外そう」
などという戯言が背景にあると思うが、マスクさえ外したら子どもたちが笑顔になるなんていうのは浅慮が過ぎる。その結果、子どもたちは複数の感染症に苦しみ、学級閉鎖が多発中だ。

マスク外しがいかに愚策であったかは次の記事で詳述する。それよりもなによりも、いまこの状況の中で、感染せずに切り抜けるにはどうすればいいかのほうが関心事だろう。とくに受験生にとっては大きな問題である。発症していると受験できないことが多いし、急性期を過ぎていたとしても、頭がろくに動くわけもない。新型コロナであれインフルエンザであれ、ノロや溶連菌感染であれ、テストに感染は不利すぎる。

既に「逃げきりたい人のための処方箋」で、一般論としての感染対策を説明している。この記事はそれを基本としつつ、中学受験・高校受験を目前にした親子を対象に書きなおしたものである。

杉花粉のせいにしてしまえ

ともかく「マスクを外せ」と言われるのが辛くてたまらないだろう。しかし、ちょうどタイミングよく杉花粉が飛びはじめている。何を言われても「花粉症です」で通そう。ともかく、「悪いのは杉花粉である。私は悪くない」で圧力をはねのけよう。

もちろん、マスクは高性能タイプを選ぶべき。多少コストは高くつくかもしれないが、受験が終わるまでの我慢だ。マスクの濾過性能基準を定めたJIS T9001規格クラス2以上のものを選ぼう*1。あるいはN95マスクにするといい。絶対に感染したくないのだ。高性能マスク一択である(平時ならクラス1のマスクでいいだろう)。

手指衛生を頻繁に

周囲が無頓着でノーマスクも多いと、どこで手にウイルスがつくかわかったものではない。飛沫があちこちに飛び散っているからだ。衣服にもつく。頭髪にもつく。これに対抗するには、頻繁な手指衛生しかない。トイレに行ったときだけ手洗いするという程度ではダメだ。対抗しきれない。

頻繁な手指衛生は新型コロナだけでなく、インフルエンザやノロ、アデノウイルス、溶連菌などさまざまな感染症を防ぐ効果もある。でも、頻繁にアルコールを使うと匂いだけでも周囲にイヤがられるし、手が荒れるのも辛いだろう。ともかく字を書くのが受験だ。手の感覚も大事である。

使っていただきたいのがGSE水溶液だ。GSEはGrapefruit Seed Extract(グレープフルーツ種子抽出物)を略したものであり、もう30年以上、食品や化粧品の品質保持剤(防腐剤)として使われてきた実績がある。GSEなら無臭で周囲に匂いの迷惑をかけないし、なにより肌荒れしない。能力はアルコールなみであり、800種類の菌・カビ(真菌)・ウイルスを抑制し、汚濁環境でも効くことが実証研究で明らかになっている。

そしてこれを毎回、たっぷり使おう。ウイルスのような微粒子にとって、指の指紋はグランドキャニオンくらいの深い谷だ。アルコール消毒でも、びしょびしょになるほどたっぷり使うのが医療者のやり方。アルコール容器の首が長いのは、その必要量を出すためである。GSEでもアルコールでも話は同じ。たっぷり使わないと効果が出ない。医療者はアルコールもすりこむようにしている。谷間にひそむ菌・ウイルスに行きわたらせるためだ。

爪は短く切っておく

クラシックギター演奏を趣味にしていたり、ネイルで遊んでいたりする人に言うのはちょっと酷だが、受験が終わるまでの話だ。爪は短く切っておこう。ウイルスが潜むのは指紋の谷間と爪の間だからだ。長いと菌・ウイルスの隠れ家が増える。

新型コロナ初期には手洗い動画が流行した。もういちどみてみるといい。あの洗い方は指紋と爪の間から菌・ウイルスを掻きだすやり方だ。これくらいやらないと、手に菌・ウイルスは残留する。手指衛生剤をびしょびしょに使え、というのも話は同じ。しっかり爪の間や指紋の谷間に行きわたらせることが大事なのである。

なお、手洗いするなら石鹸を使い、二度繰り返して欲しい。最初に有機物を落とし、二度目でしっかり除菌するというイメージだ。二度洗いが効果的に菌・ウイルスを減少させることが確認されている。手洗い場にアルコールも置いてあるところがあるが、使うなら順番はアルコール→手洗いである。濡れた手にアルコールを使っても効果は出にくい。揮発で除菌効果が高まるからである。

衣服に注意

これだけノーマスクが増えたいまは、電車や教室で衣服にもウイルスが付着していると考えたほうがいい。咳やくしゃみで飛沫までかぶっている。だから手指衛生を頻繁にやる必要があるわけだが、ともかく帰宅したら真っ先にお風呂に入り、着替えることだ。同じ理由で、電車の中などでは帽子をかぶるのもいい。帽子は汚染されるが、髪の毛に付着するウイルスを減らせる。もちろん帽子をとったら袋にいれ、すぐ手指衛生である。

悩ましいのは制服の場合だ。おいそれと洗濯できない(今後は3着くらい用意して、洗濯しながら回すことも必要になりそう)。現状、唯一使えそうな手は、制服にGSEをスプレーしておくことである。GSEは除菌効果に持続性があるので、ある程度は付着したウイルスを抑制することを期待できる。消臭能力も高いから、衣類への使用に向いている。

体育館は危ない場所

全員がマスクをしていればそうでもないのだが、ノーマスクが標準になると、体育館が感染リスクの高い場所になる。床に飛沫が落ちまくるからだ。そして、なにかと床に体育座りさせられる。身体中にウイルスがべったりとつく。

体育のあとは、必ず手洗いをしなさい」
とうるさく子どもに言い聞かせよう。そしてビニール袋をもたせて、「体操服はすぐにこの中にいれて密閉する」というルールにする。お尻の部分にウイルスが大量に付着しているはずだ。

こうした衣類を洗濯機にいれるときは、マスクもしたほうがいい。もちろんすぐに手を洗うこと。順番は洗濯機スタート→手洗いではなく、手洗い→洗濯機スタートである。衣類を触った手は汚染されているから、この順にしないと汚染をひろげてしまう。

音楽も問題だ

体育館で実施する体育に続いて、音楽も感染リスクが高い。声を出す以上、これは仕方がない。担当する音楽教師が感染症の知識をもっているかどうかで運命が決まる。詳しい人なら換気に気を配り、合唱イベントの練習は全員マスク、本番だけノーマスク、ただし症状のある生徒は参加禁止といった指導をするだろう。

知識もなく、「ただの風邪」だと思っており、マスクを外して歌えと強要されるようなら、手のうちようがない。教員側に善処をお願いしたい(音楽教師のみなさん、あなたたちが生徒の運命を握っているのですよ。感染症についても勉強しましょう。無頓着だと今後、「音楽のある日は休ませる」という保護者が出てくるかもしれません)。

他の授業と何が違うかというと、発声する人間(=飛沫を飛ばす人間)の数だ。通常の授業では教師と数人の生徒しか発声しない。受験直前に合唱練習なんてことはないと思うが、小6/中3/高3の1年間は健康に過ごしたいもの。せめて「音楽の後は顔を洗い、しっかり手荒いし、さらに頻繁に手指衛生」と子どもに言っておこう。身体中にウイルスが付着している可能性がある。

本当に文科省はどうかしている。通常の教室で飛沫を飛ばすのは教師のみだったりするから、教師がしっかりマスクを着用するだけで、感染をかなり防げる。なのに「教師がマスクを外してお手本を示せ」なんて言語道断。子どものマスクをとりたいなら、教師がマスクを外さないことだ。

塾はもっと問題だ

5類になったあと、学習塾でさえもノーマスクにしていたから、心底驚いた。こんなの到底、正しい個人の判断ではない。せめて受験期は声を出す先生が率先して高性能マスクを着用し、生徒もマスクを義務化すべきである。どの生徒もかかりたくないはずだ。

加えて、空気清浄機を設置したい。Corsi-Rosenthal Boxのような高性能タイプである。広い教室なら複数台いる。

子どもにうつしたくない親が注意すべきこと

親は外で働いているのが普通で、当然に、自分が感染して子どもにうつしてしまう可能性がある。かといって、家族全員が自宅でもマスクした上、フィジカルディスタンシングをとるというのも難しい(受験直前はそれくらいやってもいいと思うが)。

ただ、どういう機会にうつるのかを考慮すれば、おのずと「子どもにうつしてしまうリスク」を下げる対策を思い付くものだ。箇条書きにしてみる。

  • 食事のタイミングをずらす
    子どもが食べるときは、ちょっと距離をとって座り、話し相手に徹し、自分たちは別の時間に食べる
  • 換気をしっかりやる
    同じ部屋にいる場合は、換気に留意する(空気清浄機でもよい)
  • トイレをGSEでケアしておく
    トイレの床には毎日GSEをたっぷりスプレーしておく。効果に持続性があるから、その日はずっと、落ちてくる菌・ウイルスを抑制する
  • 親子で洗面場を変える
    親はキッチンで顔を洗うなど、洗顔する場を分ける。家族の歯ブラシ同士が接触してインフルエンザがうつった例もあるから、歯ブラシとタオルは各自の管理にしたほうがよい。
  • 感染リスクの高い行動の後は自粛する
    仕事上、会食など感染リスクの高い行動を避けられないこともある。この場合、1週間は「感染しているかも」という前提でふるまおう。子どもにうつさないためだ。なるべく動線を分けて、必要ならマスクである。

「こんなの親子じゃない」という批判をしたくなるだろうが、これは「受験前・受験中」の話ですからね。

感染した場合の対処

そうはいっても、防護服に身を固めた医療従事者でさえ感染してしまうようなウイルスだ。なにかのスキにもらってしまうことはある。その場合のプランBも書いておこう。

まず、感染すると出る発熱などの症状は、新型コロナウイルスの病原性のすべてを示すものではないことに注意したい。これは「ウイルスという外敵をやっつけるための免疫の反応」である(この時期を急性期という)。この免疫の反応がおさまったからといって、「治った」ことにはならないことに注意が必要だ。

急性期を過ぎても、体内では炎症が続いている。体内に残る新型コロナウイルスの破片がその原因となっていることもあるようだ*2。つまり治っていない。ここで静養するか無理をするかで、後遺症の発生確率も変わる。

しかし、これを無視して、学校に戻ったばかりの生徒に持久走をさせたりするのが現状だ。「病み上がり」という言葉を忘れてもらっては困る。昔から、病み上がりは静養につとめ、無理をしないのが常識だったはずだ。感染後、一か月くらいの間、体育は見学するだけにしよう。歩くのはむしろ回復にいいという研究もがあるが、走るのはダメである*3。保護者から学校に申し入れておくといいだろう。

発症後、2週間くらいは症状がなくてもマスクをするのも大事だ。周囲に感染をひろげないためである。この場合は家庭においてもするべきだ。受験当日に保護者が臥せっていては、なんのサポートもできない。

ともかく「症状がおさまっても治ってはいない」と肝にめいじて欲しい。エイズだって、最初は風邪のような症状が出ておさまる。だからといって治っているわけではいない。

ワクチンはうっておくほうがよい

もちろん新型コロナワクチンはうっておくべきだ。子どもを対象にした研究は複数出ており、どれも「接種したほうが重症化や後遺症を防げているし、副反応も少ない」という報告が続いている*4。明らかに接種にメリットがあるといっていいだろう。

ワクチンは免疫に事前学習させることで、重篤な状態となる確率を減らすものである。免疫が水際で撃退できれば感染予防、適応免疫が早期に機能し、体内での増殖を早期に抑えることができれば重症化予防となる。

一部に「ワクチンをうてばマスクを外せる」という根拠のない主張をする医学者もいたので、念のために書いておく。たとえワクチンを接種していたとしても、あまりにも大量のウイルスに曝露すると、免疫の能力を越えてしまうことがある。多勢に無勢というやつだ。

こうなると、免疫が暴走したりすることもある。「もうあかん!」で必死にやっつけようとすると、過剰にサイトカインを放出してしまい(これをサイトカインストームという)、かえって重症化したり、死亡したりもする。正解は「ワクチンをうってマスクする」である。曝露するウイルス量を減らすことが重要だ。

お勧めのGSE

ここから先は利害関係者なので、宣伝であるとお断りしておく。すでに「断水時の感染症対策」という記事で、自らGSE製品を商品化した経緯を説明した。人にもペットにも安全で、かつ菌・ウイルスを遠ざけることができるものを普及させないと、新型コロナウイルスに始まる感染症の世紀を乗り切れないと考えたからである。たいていの除菌剤は酸化物質だが、GSEは抗酸化物質で、除菌のメカニズムが異なる。そしてこれまで、耐性菌の発生は観察されていないところもポイントだ。

使っていただきたいのは、ボトル詰めをやめてバロンボックスで提供することでコストを大きく下げた「BNUHC-18/05L」(5Lの無添加GSE水溶液。リンクの直販のみでの販売)である。これをお好みのスプレーボトルに詰め替えて利用していただきたい。5Lは多いように思うが、手指や衣服、トイレや洗面所の清掃に活用していただくと、これで一か月分くらいだ。

スプレーボトルのお勧め

いくつかスプレーボトルを紹介しておこう。Amazonから見繕うが(画像にリンクをつけておく)、DAISOやニトリや100均ショップ、無印良品などでも調達できるはずだ。

子どもにもたせるには、カバンなどにつけられるこういうタイプが向いている。伸縮ストラップがついているものが使いやすい。消費量をみれば、手指衛生をきちんとやっているかどうかも一目瞭然。失くしにくいのもメリットだ。

ここのところ、ミストを連続スプレーできるタイプのものも増えてきた。Amazonでは「スプレー ミスト」くらいで検索するといい。一例を出しておく。マイクロンスプレーもこの仲間である。ミスト状態の霧を連続して噴射できるので、トイレや洗面所の清掃に向いている。最初と最後に噴霧するといいだろう。最初の噴霧で清掃中の感染リスクが減り、最後の仕上げ噴霧で効果が持続する。

玄関に置くには「ポンプボトル」や「アルコールディスペンサー」で検索したものを選ぶといい。お勧めは電動のアルコールディスペンサーである。一例を出しておく。

なお、これらは一例に過ぎないことはお断りしておく(Amazonのリンクはすぐに切れるので、予めそれもお断りしておく)。

すべての受験生のみなさんが、実力を発揮できますように。もちろん高性能マスクで受験し、休み時間には手指衛生をお忘れなく。

注記

*1 2021年に国はマスクの性能のばらつきを抑えることを目的として、以下の規格を定めている。
JIS T9001:医療用及び一般用マスクの性能要件及び試験方法
JIS T9002:感染対策医療用マスクの性能要件及び試験方法
後者は新型コロナ感染者の治療にあたる医療従事者にも使えるマスクの規格である。マスク購入の際はJIS規格表示を確認しよう。一般的にはT9001のクラス1適合品でいいが、受験前のような神経質にならざるを得ないときはクラス2か3適合品を選ぶのも手だ。安心感が違う(それだけでも受験に影響する)。
たとえばこのマスクは子ども用のSサイズもある上、T9001 クラス3適合品である。他にも同等品は多数発売されている。
ブルーシールドマスク プロ Sタイプ 5層

*2 この研究によると、新型コロナウイルスの断片がときに複合体も形成し、体内で炎症を引き起こしており、これが後遺症や自己免疫疾患増の原因となっている可能性があるという。「感染しても免疫がつくからいい」というのが常識とされているが、これをみると「新型コロナウイルスについては、感染しないに越したことはない」というほかない。
Viral protein fragments may unlock mystery behind serious COVID-19 outcomes
https://newsroom.ucla.edu/releases/viral-protein-fragments-behind-serious-covid-19-outcomes

*3 この研究によれば、座りっぱなしもLong COVIDにはよくない。ウォーキングがいいという。
cf.
Association of Sedentary Lifestyle with Risk of Acute and Post-Acute COVID-19 Sequelae: A Retrospective Cohort Study
https://www.amjmed.com/article/S0002-9343(23)00757-X/

*4 複数の研究や統計が、子どもへのワクチン接種は懸念される副反応も少なく、Long COVIDを予防する効果も高いことを明らかにしている。いくつか例示しておく。

Real-World Effectiveness of BNT162b2 Against Infection and Severe Diseases in Children and Adolescents
https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M23-1754
この研究はとくに重要な研究だ。子どもへのワクチン接種に反対する人たちの大きな論拠のひとつが、「ワクチンによって心筋炎が起きる」である。たしかに接種後の心筋炎は報告されている副反応のひとつであり、若者に多く、これを恐れて子どもへの接種を控えた人もきっと多いだろう。
この研究は小児と青少年を対象に、接種群と非接種群で心筋炎等心臓合併症の発生を調べたもの(オミクロン期)。結果は、非接種群を1としたときの接種群の相対リスクが0.1であった。つまり、ワクチンをうった集団では、うたない集団に比べて心筋炎等心臓合併症の発生が1/10になる。まるで正反対だ。

おかしなことが起きるものだが、これは未接種で感染するほうが、よほど心筋炎等心臓合併症が起きやすいことを示すものでもある。新型コロナウイルスは血管や心臓にも感染し心臓合併症をひきおこすから、当然といえば当然の結果だ。つまり、感染することを前提にすれば、ワクチンでウイルスの増殖を抑える免疫を獲得することが、心筋炎を防ぐのである。

そもそも、子ども向けは接種するワクチン量を減らしているから、副反応も軽い(成人が0.5mlであるのに対して、小児は0.3ml、幼児が0.2ml、乳児が0.1mlとなっている)。自分の副反応が辛かったから、子どもにはうたせたくないという判断をする人もいるが、それは杞憂である。うまい設計をしている。なお、
Safety Monitoring of Pfizer-BioNTech COVID-19 Vaccine Booster Doses Among Children Aged 5–11 Years — United States, May 17–July 31, 2022
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7133a3.htm
によると、5‐11歳への新型コロナワクチン3回目接種においても、副反応が出た小児のうち99.5%は非重症で心筋炎や死亡の報告はない。あわせてこの記事を読んでもらいたい。
cf.
研究結果に基づく新型コロナワクチンのFAQ

Effects of COVID-19 vaccination and previous SARS-CoV-2 infection on omicron infection and severe outcomes in children under 12 years of age in the USA: an observational cohort study
https://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099(23)00272-4/fulltext
2021/10‐2023/1の調査(デルタもオミクロンも入っている)。2回接種した11歳以下137万人を対象にした比較研究。2回接種でも感染予防効果がある程度あること、その効果は減衰すること、入院/死亡予防効果が高いこと、および3回接種でさらに効果が高いことがわかる。ワクチン3回接種でSomatic hypermutationという現象が起き効果が高くなると言われているのも納得の結果。

Vaccine Effectiveness Against Long COVID in Children
https://publications.aap.org/pediatrics/article/doi/10.1542/peds.2023-064446/196419/Vaccine-Effectiveness-Against-Long-COVID-in
ワクチン接種開始から2022/10までに受診した5‐17歳104万人対象の研究。接種12ヶ月以内での疑い例を含めたlong COVID予防効果は35.4%。12-17歳だと50.3%。

Effectiveness of Monovalent and Bivalent mRNA Vaccines in Preventing COVID-19–Associated Emergency Department and Urgent Care Encounters Among Children Aged 6 Months–5 Years — VISION Network, United States, July 2022–June 2023
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/72/wr/mm7233a2.htm
従来ワクチン(起源株前提のワクチン)に加えて、2価ワクチンを1回以上接種した場合、救急受診予防効果80%。