日本政府が大規模なイベントは今後2週間、 中止、延期又は規模縮小等の対応をしてほしいという要請を出している(2020年2月26日)。感染の爆発をしかねない時期であるから、この要請は妥当なものだと考えるが、小規模なイベントまで中止にする必要はないだろうし、開催せざるを得ないイベントもある。
しかし、主催者はドキドキだ。少しでも負担をやわらげる方法をまとめてみた。感染リスクを小さくする方法論である。寺院の方の参考にもなると思う。これからきっと全国各地でお彼岸の法要があり、人が集まるからである。
事前準備
- ドアの把手などお客様が手を触れる部分は(アルコールや次亜塩素酸などで)消毒をしておく (金属やプラスチックの表面だと9日間くらいウイルスは生きているという研究がある)
- チラシやプログラム(議事次第等)の配布はやめる、またはスマートフォンで確認できるような工夫をする (指をなめて湿らせて、めくる人が多いため)
- どうしても配布するほかないときは、マスクをし、手指の除菌をしたスタッフが準備し、受け渡し方の工夫をする (不要不急のものは帰りぎわに渡す/プログラムは手渡しではなく、置いたものをとってもらうか、あらかじめ席に準備する方式で)
当日
- 入り口に手指消毒用アルコールを用意し、必ず手指を消毒してもらってから入場してもらう(ワンプッシュの量を守ってもらう。少量では消毒しきれない)
- トイレの出口にもアルコールを用意し、最後にもう一度(乾いた手で)除菌をしてもらう(トイレの蛇口のハンドルで集団感染した例が香港から報告されている)
- ジェットタオルは使用禁止にし、ペーパータオルを置く
- チケットもぎりはしない。目視確認とし、接触を減らす
- マスクを用意し、全員にマスクをしてもらう(これは感染予防ではなく、飛沫を飛ばさせないため)
- スタッフが、マスクの正しい使い方を実演する(表面を触らない/外すときも触らないように留意/必ず使い捨てる)
- ドアは開放を原則として、開閉は手袋をしたスタッフがやる
- 休憩時間等にスタッフが、再びドアの把手などを消毒する
- 換気のできる部屋なら、休憩中に換気をする
- 彼岸法要などでは、僧侶のみが読経する(全員が読経すると飛沫感染リスクが高まる。また、経本の共用も危ない)
会場やトイレに掲示したいポスター
この図解はとてもよくできている。会場に掲示したい。
この正しい手洗いの仕方の図解は、ぜひトイレに掲示を。
厚生労働省・正しい手の洗い方(PDF)
マスクより、除菌用アルコールを
新型コロナウイルスでは、高齢者や糖尿病・高血圧の患者が重症化しやすい、と言われている。彼岸やお盆時期の寺院や、クラシックコンサート、あるいは自治会の集まりなど、該当者が参加する率の高いイベントは数多くある。
私は、一刻も早く、除菌用アルコールの品不足を解消してもらいたいと思う。飛沫を抑えるという意味においては、マスクがなくてもハンカチでもキッチンペーパーでもなんとかできる。感染爆発の防止にいまこそ必要なのは、アルコールだ!
追記
アルコールによる手指の消毒も、いい加減なやり方をしている人をよく見かける。このリンク先も印刷して掲示したい。
メディコムジャパン・正しい手指消毒の方法