私のGSE活用法03:家事編

私のGSE活用法02」の続きで、PR記事である。手指衛生/床のケアへの利用に続いて、家事に使っていることを説明する。

さて、いまや昔話のように感じてしまうダイヤモンドプリンセス号の調査だが、貴重な報告なので改めて引用する。この調査で新型コロナウイルスの痕跡が目立ったのは、浴室内トイレ床/枕/電話機/机/TVリモコンである*8
注目はまずトイレの床だ。前回記事で説明した床のケアが必要だと判断したのは、この調査も参考にしている。そして電話機とTVリモコンに多いのは当然、手を触れるからである。

GSEはモノの除菌に最適

ノーマスクが増えたいま、接触感染リスクが高くなっていることは既に指摘した。ノーガードの咳やクシャミで遠くまでウイルス飛沫が飛んでいるし、咳エチケットと称する謎のマナーに手のひらも動員し、咳を手で受け止めている人がかなり多い。そしてその手で、いろんなものを触っている。
この対策は二通りある。第一は、手指衛生を頻繁にやることだ。たとえば電車の吊り手も汚染されている可能性が高いが、吊り手を除菌するよりは、電車から降りてすぐ、手指衛生するほうがいいだろう。別の吊り手をつかんでしまうこともある。
カラオケのマイクもそうだ。カラオケマイクは感染者が歌った瞬間に汚染される。それを手にして自分も歌うのだから、「歌い終わったらGSEで手指衛生」が最適解だ。歌い終わったあと、手にべったりと病原体をつけたまま、ついついピッツァやポテトチップスなどを手づかみで食べたりしてしまうものだからだ*9

第二は、モノを除菌することである。飲食店の注文タッチパネルなら、最初に画面をGSEで拭き取る。食事中に何度も触るからだ。スマートフォンも電車内など公共の場で使ったあとは、除菌するといいだろう。空気中のIRPsが付着している可能性も、手から付着している可能性もある。
しかし、アルコールはモノの変色・変質が起きやすいから、こういう使い方には不向きだ。金属系は艶やかな表面がくすんでしまったりするし、ピアノ鍵盤はひび割れる。塩素系の薬剤はもっと極端で、いったんモノを清掃してきれいにしてからでないと効果を発揮しない上に、酸化物質だから変色・変質の可能性も高い。衣服やカバンがまだらに脱色された例もあるし、金属系のものは錆びが出る。30ppmの薄い次亜塩素酸水でも、鉄釘をいれると2時間で錆びる(実験で確認した)。

対してGSEは抗酸化物質で、むしろ錆びを防ぐ。衣服やカバンやスマートフォンやタッチパネルも傷めない。ピアノ鍵盤に使っても何ら影響はない。これは3か月間、毎日ピアノ鍵盤にふりかけて確認している(テスト用の鍵盤を提供してくださった河合楽器製作所さんに感謝)。金属系のモノの変色も、観察している限りは最小限である(ただし、皆無とは言えないから、目立たないところでテストしてからの使用を勧める)。

ピアノ教室等での対策

アルコールを使いすぎてピアノ鍵盤をひび割れさせたり、二酸化塩素製品で弦を錆びさせたりといったことも頻発したのが、新型コロナ初期だった。私がGSEに注目したのは、ピアノ教室のような子どもの習い事も気にしたからである。教室が安全でないと、教える側も教わる側も困ってしまう。この機会に、自宅で教室をしている人にお勧めの対策も説明しておく。

いまや新型コロナ以外の病気もリスクだ。大人が手足口病や咽頭結膜熱などをもらうと、かなりきつい。インフルエンザだって感染は避けたいだろう。いまでも互いにマスクをしているなら話は別だが、そうでないなら、教室の衛生対策を強化すべきである。
もちろん、大前提として空気清浄機は必須だ。換気のほうがいいが、音楽系だと騒音問題があるので、窓がないか、あってもあけにくい。Corsi-Rosenthal Boxを20インチ程度のMERV 13フィルターとボックスファンでつくることを勧める。

さて、その上で、GSEで清掃して欲しい。接触感染する感染症も流行中だから、レッスンが終わるたびにピアノの鍵盤を清掃する。お習字教室や学習塾なら机の清掃である。GSEをさっとスプレーし、布で一方向に拭きあげる。
この手の清掃では、往復運動より単方向運動のほうが、効果が高い。エチケットブラシと話は同じである。往復で動かすと、往路でひっかけた病原体を、復路でまたなすりつけてしまう。

一日のレッスンがすべて終わってからの対応も大事だ。ノーマスクでレッスンするのであれば、床もあなたの衣服も汚染されている。まず、床にたっぷりGSEをスプレーしてから風呂に入り、着替えたい。そして部屋に掃除機をかけるのは翌日にする。IRPsを掃除機がまきあげての感染を防ぐためだ(フローリング系の床ならモップ清掃できるから、さらにリスクは低くなる)。
しつこいようだが、冒頭の写真が示すように、病院の清掃作業はプロが制服や防護服に身を固め、マスクをして慎重にやっている。あちこちに病原体が潜んでいるという前提の作業だからだ。人がいた部屋の清掃は、感染リスクの高い作業なのである。この事実を念頭において欲しい。

ついGSEを連呼してしまったが、これらの対策は、布マスクでもいいから、先生と生徒がマスクをしているなら不要である。飛沫が落ちないからだ。できれば、
「もう新型コロナは終わったんでしょ/感染してもただの風邪よね」
という保護者に対して、
「でもいまは、インフルエンザや手足口病、咽頭結膜熱にマイコプラズマ肺炎や百日咳なども流行していますから、やはりマスクは必須にします」
と説得し、GSEを使わずに済むようにすることを勧める。

料理の緊張感がほぐれる

GSEは「既存添加物」として認められている。すなわち、許認可を得ずに製造・販売ができる食品添加物であり、事実、品質保持剤(防腐剤)として様々な食品に添加されている植物エッセンスだ。アメリカでGSEが評価されたのも、食品衛生分野での利用が最初である(ネット検索すると出てくる「合成殺菌剤成分が混入している」という疑惑については、「GSEのコンタミネーション問題」を参照。疑惑をクリアしてから市民権を得たのがGSEである)。

だから私は、キッチンでも多用している。もちろん、感染症対策ではなく食中毒対策だ。まな板は毎晩のようにGSEでケアする。効果に持続性があるから、抗菌まな板になると期待できるからだ。ただし、これだけで食中毒を防げるわけではない。少しでも汚染が拡大することを防ぎたい、ということである。食中毒対策にも、スイスチーズモデルが適用できる。積み重ねで対処するものだ。

なによりGSEは、無臭でどんなに使っても料理に影響なく、既存添加物だから食品に多少、残留しても気にならないことが大きい。調理中にも気楽に、そして頻繁に使うことができる。これで調理の心理的負担がかなり減った。
たとえば、鶏肉の調理だ。鶏肉にはサルモネラ菌とカンピロバクターのリスクがあり、まな板に置いて触れた瞬間、調理器具も手指も汚染される。そのあと包丁もまな板も手指も衛生を保たないといけない*10。GSEの出番である。カレーや料理のような煮込み料理に使う野菜にもGSEを使う。皮をむいて切り分ける状態にしてからたっぷりふりかけて、水で流してから切っている。

感染を経験した家庭は食中毒に警戒を

厚生労働省が「鶏肉はしっかり加熱すること」と注意喚起をしているのに、構わず生食する地域もある。鹿児島県や宮崎県など九州の地域だ。じつは、これらの自治体では食肉取り扱いの衛生基準を独自に厳しく設定し、生食文化を守っている。
ただし、こうした自治体でも、「子どもと高齢者は生食を避けなさい」と言っている。子どもは免疫が未発達であり、高齢者は免疫が老化しているから、「衛生基準を厳しくはしているが、それでも子どもと高齢者は食中毒を起こす可能性があるから、鶏の刺身やたたきを食べるのはやめておきなさい」ということである。

ここで疑問がわく。新型コロナ感染は免疫にダメージを残すため、感染後はさまざまな感染症にかかりやすくなる。食中毒も同じではないか? という疑問である*11。とくに最近はノロウイルスと黄色ブドウ球菌、カンピロバクターによる集団食中毒のニュースが目立つ。
過去10年間の国内の食中毒発生件数をみると、新型コロナウイルスパンデミック後も件数に大きな変化はないから、これは杞憂かもしれない。しかし、日本で感染者が50%を越えたのは2023年秋だ*12。今後、食中毒が増える可能性はあると思う。私が気にしているのは、アメリカで2024年10月に起きたマクドナルドの集団食中毒である。マニュアル化を徹底している店なので、手抜きで起きたとは考えにくい。客の側の免疫ダメージも関係しているかもしれないと考えている。

とくに一家で感染経験がある場合は、生食する比率を下げるとか、調理前の除菌を徹底するなどで、食品衛生対策のレベルをあげたほうがいいだろう。念のための処置である。新型コロナ感染による免疫のダメージと食中毒が無関係であることがわかった時点で、警戒をとけばいい。

洗濯にもカビの悩みにも

GSEは衣服に使っても傷めない、色落ちもしない。これは4年間、自分自身で確認している(素材や染色方法によって例外はあるかもしれないので、目立たないところで確認してからの使用を勧める)。そして除菌能力だけでなく、消臭能力も高く、衣服についた匂いもとれる。

洗濯物を室内干しするときの匂いにも効く。洗濯時にリンス剤として使う手もあるが、大量の水にうすめられてしまうので、私は干すときにスプレーするほうがいいと思う。匂いが消える上、乾燥後は多少の抗菌性をもつ衣服になる。

つまり、既存添加物として認められるほど安全性の高い植物エッセンスで、800種類の菌・真菌(カビ)・ウイルス・寄生虫を抑制する能力をもつGSE*13は、生活の中での菌・真菌による悩みの多くを解決できるし、ウイルス感染リスクを減らす。活用範囲がじつにひろいから、5L/20Lでも使い切れる薬剤である。
わかりやすいのが防カビ能力だ。GSEが多くのカビを抑制する能力があることを実験で確認しているし、高温多湿でカビの多い環境のBNUHC-18ユーザーから、「部屋のカビが消えた」「お風呂にカビが発生しなくなった」という報告を複数いただいている*14。カビを抑制できて、モノへの影響は少なく、ヒトやペットにも安全な薬剤は、ほかに見当たらない。そして、真菌(カビ)を抑制できるということは、新型コロナと侵襲性真菌感染症の同時感染のリスクを下げられるということでもある*15
(「私のGSE活用法04」に続く)

BNUHC-18は直販ストアで販売中

注記

*8
■ダイヤモンドプリンセス号環境検査に関する報告(要旨)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9597-covid19-19.html

*9
新型コロナ初期にはカラオケクラスターが頻発したが、カラオケボックスでの発生は少なかった。これは換気能力の差だと考えられている(カラオケボックスには建築基準法で換気基準の規定がある)。
もしもカラオケボックス以外でカラオケ大会をやるなら、換気状態を確認するといい。これは粒子計とCO2計で確認できる。また、カラオケと飲食は別にすること。大皿料理を並べた部屋でカラオケもやるのはリスクが高い(料理にIRPsが降り注いでいると考えられるため)。
余談だが、2020年には「カラオケそのものをやめておけ」と書くしかなかった。いまは「安全にカラオケを楽しむ方法」を書ける。これが4年間の進歩であると思う。

*10
よく誤解されているが、カンピロバクターは鶏肉の内部にもひそむため、食中毒を防ぐ基本は、よく加熱してから食べることである。鶏肉を切ったあとに調理器具や手指にGSEを使うのは、他の食材に汚染がひろがることを防ぐためであり、鶏肉そのものの安全性がそれで高まるわけではない。
対して、牛肉のリスクであるO157などの大腸菌は、牛の腸内細菌からの汚染であり、肉の表面にしかいない。つまり、鶏肉のあぶり(表面だけを加熱したもの)は危ないが、牛肉のあぶりは安全である――はずなのだが、かたまり肉にしかこれは通用しない。挽き肉や加工肉の場合、「表面」という概念はないので、しっかり火を通さないとやはりO157リスクがある。
ただし、仕入れたかたまり肉の表面を加熱してO157対策をした上で、火の通っていない中心部をとり出して挽き肉にし、レアでも安全に食べられるハンバーグを出している店もある(当然、コストは高くなる)。

*11
免疫とはあまり関係しない食中毒もある。繁殖した菌が産生した毒素にやられる場合だ。ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌による食中毒がそれにあたる。その対策は、菌が好む温度(最適繁殖温度帯)になる時間を短くすることしかない。菌が繁殖し毒素が大量に産生されてしまうと、加熱しても何をしても中毒を起こす。
ウェルシュ菌が増える温度帯は43度‐45度、黄色ブドウ球菌のそれは35度‐40度である。カレーやシチューを大量につくると、ゆっくり冷めていく過程の40度前後で菌がわっと増えてしまい、毒素が大量にできてしまうのが問題なのだ。小分けするなどして早く冷ますか、逆に70度以上を保つかで、食中毒リスクは減る。菌が増えなければ問題はない。

なお、食中毒を大別すると、1)生体外毒素型、2)生体内毒素型、3)感染非毒素型の3種類となる(ほかにアニサキスのような寄生虫型もある)。免疫は2と3に関係する。ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌は1のタイプ、O157やコレラは2のタイプ、カンピロバクターは3のタイプである。

*12
新型コロナワクチンを接種すると体内に抗S抗体ができる、新型コロナに感染すると、抗S抗体と抗N抗体ができる。Sタンパク質に対する抗体と、Nタンパク質に対する抗体だ。これを利用して、献血時の残余血液などの抗体保有調査を国が実施しており、その結果が公表されている。抗N抗体保有率(既感染率)が50%を越えたのは、この調査からだ。
■第5回献血時の検査用検体の残余血液を用いた新型コロナウイルスの抗体保有割合実態調査(2023年9月)
https://www.mhlw.go.jp/content/001166670.pdf

*13
■The Effectiveness of Processed Grapefruit-Seed Extract as An Antibacterial Agent: II. Mechanism of Action and In Vitro Toxicity
https://doi.org/10.1089/10755530260128023

*14
ただしGSEに漂白能力はないので、バスルームでの対策では、まず塩素系の薬剤できれいにしてから、GSEを表面にスプレーするといい。なお、シャワー等がかかる場所はどうしてもGSEが剥がれてしまうので、週に1度程度は、スプレーしなおすことを勧める。

*15
■Invasive fungal diseases during COVID-19: We should be prepared
https://doi.org/10.1016/j.mycmed.2020.100971