アクセルとブレーキの踏み間違い対策

毎日のように、「アクセルとブレーキの踏み間違い」による事故が報道されている。コンビニに突っ込んだり、暴走したりと、枚挙に暇がない。なかでもショックだったのが、この映像だ。福岡での大きな事故のドライブレコーダー映像である。

明らかに、アクセルをベタ踏みしての暴走だと思う。きっとドライバーは「ブレーキがきかない」とパニックになっていたと予想される。

さまざまなアプローチ

この問題に対して、さまざまなアプローチがされている。たとえば、ナルセ機材有限会社の「ワンペダル」だ。ワンペダルでクルマを走らせる機構で、ともかく「踏めばブレーキ」である。アクセルは足を右に傾けることで操作する。

ワンペダル
http://www.onepedal.co.jp/products/

急発進を抑止する装置もある。Autobacsで販売されている「ペダルの見張り番」は、発進時にアクセルペダルが踏み込まれた場合、踏み間違いと認識し、アクセル開度を電気的に制御して、エンジンが反応するのを抑え込む。

ペダルの見張り番
http://www.onepedal.co.jp/products/

「ベタ踏みなら反応しない」でいいのでは?

上の「ペダルの見張り番」が、なかなかスマートだ。踏み間違いと判断したら、電気的にスロットルを絞る。そうなのだ。いまどきのクルマは、アクセルも電気信号を出しているだけである(昔はスロットルを物理的に動かした)。

ということは、電気信号の処理方法を変更すれば、セッティングを変えられる。クルマの挙動を変更できる。私の提案は、「アクセルをベタ踏みされたら、それには反応せず、逆にスロットルを絞る」というセッティングである。

通常の運転でアクセルをベタ踏みすることは、あまりない(オートマチック車だとシフトダウンのスイッチを仕込み、ベタ踏みでキックダウンする設定のものもある)。「ブレーキペダルを踏んでいる」と勘違いしているから、アクセルペダルを踏み込むわけだ。

その操作に対して、「エンジン出力がさがる」(スロットルを絞る)という挙動を設定すれば、踏み間違えても、加速はしない。上の動画のような暴走は防げるだろう。それでいて、日常の運転に悪影響を与えることもない。

いや、「パトカーに追尾されての暴走」も、減らすことができるのではないか。

プリウスのペダル(https://car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/361/510/html/pt104.jpg.html